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Boeing B-17 Flying Fortress

 B-17F?  at WW II Weekend in Reading, PA 

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まずはお断わりを、B-17F? と、クエスチョン・マークを付けましたが、実はここに掲載した機は、元々はB-17Gでしたが、F型に改修されたものです。このB-17は映画「メンフィス・ベル」の撮影に使用された機です。本物のメンフィス・ベルはメンフィスで屋外展示されていましたが、風雨にさらされ続け、腐食が痛んできたため、2003年に撤去され、レストア作業中との事です。

この機体、映画撮影時はなかなかファンシーなメンフィス・ベルの文字でしたが、撮影終了後、実際のメンフィスベル機と同じ書体に書き改められ、現在に至っています。ノーズアートの後ろ姿のベルが着ているものも、機体の両側で違う色、赤と青に実機同様に改めています。エアショーでは他のB-17よりも見物客が多く人気が高いのも、映画の影響でしょうか。

さて、映画「メンフィス・ベル」、B-17を見事に活かした映画なのですが、史実とは掛け離れています。極端にいえば、映画の中で史実と合っているのは、機長の父親が家具のビジネスをしているという事だけかもしれません。(笑)

メンフィス・ベルと言う愛称がこの機の機長、ロバート・モーガン氏の当時のメンフィスに住む恋人、マーガレットを指しているのはモーガン氏も認めるところです。この名称自体はジョン・ウェインの映画「Lady for a Night」に出て来る、ミシシッピー川を往来するギャンブル・ボートの名を取っています。ノーズ・アートのベルの絵は、メンフィス・ベルと言う名に相応しいノーズ.・アートをエスクワイア誌に頼んだところ、41年のエスクアイアー誌のピンナップ・ガールの絵を贈られ、それを機首に描きました。それが、後日有名になったノーズ・アートですが、その時、モーガン氏は機首に絵を描いていた者に「色は何でも構わんが、とにかく何か着せておけ。」と指示した結果、前述のように、左右の着ているものの色を変えるという自由裁量権を与えてしまったようです。(笑)皆さんはどちらの色のベルが好き?

上の一番最後の写真が、ベルの機長、ロバート・モーガン氏の近影です。彼はヨーロッパ戦線で25回の爆撃任務を果たした後、米本土へ戻り、その後、対日戦に参加、B-29のパイロットとして日本本土への爆撃任務に就きます。昭和19年11月24日のB-29による東京初爆撃には、B-29、ドーントレス・ドッティーで爆撃編隊の先導機を務めています。


B-17といえばスピルバーグのテレビ映画シリーズ、「アメージング・ストーリーズ」中のエピソードを思い起される方も多いかと思います。機体腹部の球形銃座の機銃士が胴体着陸をするというのに、銃座から抜け出せなくなり、迫り来る確実な死と直面するという話でした。この銃座は、出入りする時は、銃座を回転し、ある特定の位置にハッチが来ないと出る事も入る事も出来ない構造となっています。従って、戦闘中に銃座を回転する機構に破損個所を生じれば、球形銃座内の乗員は着陸するまで脱出不可能となります。かなり危険な職場です。(恐)


ついでに、ノルデン照準器について述べておきましょう。この照準器は米軍の秘密兵器としてその機密保持にかなり力を入れ、爆撃機が基地に帰還して駐機している時は、爆撃手が取り外して鍵付きのロッカーに保管、爆撃手はノルデン照準器を守る為、許可無く近づく者を撃つための拳銃が支給されていました。それでも、ドイツ軍、日本軍はかなり早い時期に無傷のノルデン照準器を手に入れていたそうなので、無駄な苦労をしていた事になりますが。(笑)

また、ノルデン照準器は照準が正確で、遥か上空からピクルス樽に爆弾をぶち込めるくらい正確と豪語してますが、実際はそれほどまで正確な照準では無かったようです。そして、ノルデン照準器の真の価値は正確さでは無かったと思われます。

ノルデン照準器とは単なる照準器では無く、爆撃システムを自動化したものなのです。爆撃機が爆撃目標に近づくと、まずIP(Initial Point)で操縦士は機の操縦を自動にします、そして、その後爆撃手の手元にある飛行進路の調整装置によって、爆撃手が機をAP(Aiming Point)まで持っていきます。爆撃手がAPでノルデン照準器に爆撃の最終的なデータを入力、あとは爆弾の投下地点まで自動で飛行。投下地点まで来ると、機に搭載された爆弾は自動的に投下されます。この時、爆撃手は何もしません。 よく映画では、照準器を覗き込んだ爆撃手が額に汗を滲ませ、機長と機内電話で、「もっと右だ!」 と叫び、機長が操縦かんを右へ、そして爆撃手は爆弾投下スイッチを「カチッ!」と押す、といった光景が出てきますが、あれはハリウッド的な嘘です。

ノルデン照準器搭載機で、爆撃手が爆弾投下位置でスイッチを押している映画を観たら、これは映画の上でのドラマチックな演出と心得ておいて下さい。

 

 

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